ベースレッスン受けた人は、僕のライブ代タダにする

下積み中の若手や、アマチュアミュージシャンは金欠な人が多い。

(プロと名乗るミュージシャンも金欠な人は少なくないが)

 

上手くなりたくて、師匠に習い

財布からレッスン料として、なけなしの数千円を出す。

 

さらに勉強として、誘われて師匠のライブを見に行くと

チケット代とドリンク代、ついでに交通費

ナンジャカンジャでレッスン1回分に近い額が飛ぶ。

中々痛い。

 

 

僕も師匠がいた時期が短くなく

何度か師匠のライブに足を運んだ。

 

その圧倒的な演奏は勿論

レッスンの時の姿とはまた違う、ステージでのクールな立ち振舞い

何より、「自分もいつかああなりたい」と思わせるオーラ

何もかもがカッコよかった。

 

憧れの存在である師匠の誘いで『外れライブ』なんてあるはずもなく

軽く、風通しが良くなった財布の中とは対照的に

熱く、高揚した頭と胸いっぱいになる物の正体は「絶対に上手くなってやる」

という未来への期待だ。

頭に焼き付いた、師匠の今日一番カッコいいシーンを何度も思い出しながら帰路につく。

 

 

間違いなく、数千円の投資の価値はある。

でも、師匠のライブの月の本数は多いのに

僕が見に行けるライブの本数は少ない。

バイトもうちょい入らないと、これ以上は見に行けない。

給料日までまだ半月もある…あぁお金やばいなぁ。

 

 

 

 

という思いを

自分が教える立場になって、教え子を自分のライブに誘う時にふと思い出し

色々考えるようになった。

 

自分のライブを見てもらって

「さすが師匠!」と思ってさらに技を盗んで頑張ってもらいたい。

けど

かつての自分と同じように金欠の中レッスンに通ってくれてる子に

さらにライブ代を払わせる事は

 

余計にバイトする時間を増やし

結局その子の夢に対して、非効率ではないのかとも思う。

 

 

 

 

なので、タイトルにも書いた

 【レッスン受けたら、見に行く師匠のライブ代タダにする】

方法を思いつき、実践した。

 

理由は、

【いらない金銭的な負担は減らしてあげたいから】

【複数の肩書きに関わってくれるなら、僕が一瞬損しても別の肩書きの方で回収出来るから】だ。

 

 

僕は現在、プロを目指してる人には

一時間のレッスンで【4000円】(スタジオ代込)を頂いてる。

 

ライブチケット代の1500円を

このもらった4000円からあてちゃえば

このレッスン生は、ドリンク代500円と交通費を除けばタダでライブに来れる。

 

 

そんな事をしたら、僕が1500円損失に見えるけど

僕がサポートで弾くライブの中には、集客に自信があるイベントがあり

僕みたいなサポート演奏陣が客を呼んだ場合、その売上をそのまま100%ギャラとしてもらえるところもある。

 

そのイベントに来てもらえば、結局1500円は僕のところに帰ってくるし

主催者も集客してもらえて嬉しいし

レッスン生もチケット代0円で師匠のベースを見れる。

 

win-win-winである。

 

 

ライブによくある『招待枠』を使えばいいのかもしれないが

 

確かにチケット代は0円になって客は嬉しいし

呼んだ方も感謝される。

が、その分は主催者かアーティストが負担するので

僕は極力使いたくない。

 

 

ちなみに今回僕が実際に誘った1500円のイベントの主催者は、

何を隠そう僕自身。

一枚余分に集客頑張ったらペイ出来るし、アイデアなんて無限に出てくるし

そもそもルールは自分でいじれるので

どうにでもなる。

 

 

でも、ルールをいじれない人様のライブで

演奏代以外の恩恵に授かれない現場だったら

 

まあ今のところ、ペイは無理かな 笑

 

 

 

とは言え、僕はちょっとくらいの損は気にしてなくて

昼間の仕事での収入、ベースの演奏の収入だってあるから

ベースレッスンで得るお金が、満額自分に入ってこなくても

別にもったいないとは思わないわけですよ。

 

むしろ

今回の話のように、チケット代はレッスン料からもらうからいいよ

とか

その人に向けたメッセージ付き手書きチケットを受け取ってほしいから、わざわざその人の最寄り駅まで手渡しに行く

とか

 
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僕にとって非効率な事をすればするほど、

ライブを見に行くというメインストーリーとは別に

僕とその人だけの【サイドストーリー】が生まれて

 

記憶に残り、信用になると思う。

 

 

 

完全に効率を求め、動きに一切無駄をなくしたベーシストと

良いところで足を振り上げ、ジャンプして身体でも表現するベーシスト

 

非効率だけど、後者の動きの『無駄』が【個性】となり

効率悪いからミスは出るかもしれないけど、記憶には残るように

 

 

長い目で見たとき、

ファンがいるのは無駄があるベーシストじゃないかな。

 

 

「無駄」は『個性』になり

「個性」を持つ奴は『面白い事やる奴』になり

『面白い事やる奴』には【信用】が集まる。

 

 

そして信用が集まるやつの所には

お金が集まる気がするんだよね。

 

 

 

いま、みんながやってる手法は

それなりに効率を優先したやり方。

(実際全然効率的じゃないけど)

 

みんなと同じ努力量で、みんなと同じやり方しかしてないのに

みんなより売れたいと言う。

 

なら僕は

一見非効率だけど、『長い目で見たときに効率がよかった』やり方で頑張ります。